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特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[5] 原著
生後1か月の乳児に初発したヘルペス角膜炎の1例
著者: 江渕みのり1 角環1 濱本諒2 石原正行2 大石拓2 堂野純孝2 福田憲1 西内貴史1 藤枝幹也2 福島敦樹1
所属機関: 1高知大学医学部眼科学講座 2高知大学医学部小児科学講座
ページ範囲:P.1047 - P.1050
文献購入ページに移動症例:生後20日頃から左眼の充血,眼脂が出現し,レボフロキサシン点眼にて眼脂は減少したが,角膜混濁・潰瘍所見を認め,当科を紹介され受診した。
所見:左眼角膜に樹枝状形態を伴う地図状潰瘍,実質の円板状浮腫,結膜充血を認めた。角膜擦過物のPCRにて単純ヘルペスウイルス(HSV)DNA陽性,血液検査にてHSV IgM高値から単純ヘルペス角膜炎と診断した。アシクロビル眼軟膏およびフルオロメトロン点眼に加え,アシクロビルの全身投与も併用し,所見は改善した。
結論:生後1か月の乳児にヘルペス角膜炎が発症した1例を経験した。アシクロビルの局所および全身投与による治療が有効であった。
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