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特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[6] 原著
負荷調節検査装置による正常眼の負荷調節波形の解析
著者: 中島伸子1 中村葉2 小室青2 池田陽子3 外園千恵4 木下茂5
所属機関: 1中島眼科クリニック 2四条烏丸眼科小室クリニック 3御池眼科池田クリニック 4京都府立医科大学眼科学教室 5京都府立医科大学特任講座感覚器未来医療学
ページ範囲:P.1197 - P.1202
文献購入ページに移動対象と方法:負荷調節時に4D以上の調節反応がある正常者217例217眼を対象とした。年齢は6〜30歳(平均13.3歳)で,男性80例,女性137例である。屈折は,遠視7%,正視12%,−3Dまでの軽度近視45%,−6Dまでの中等度近視31%,−6D以上の強度近視5%であった。負荷調節検査装置を用い,等速度で動く指標で調節負荷を行い,屈折度を時間の二次関数に近似して解析した。
結果:負荷調節波形の二次関数に対する重相関係数は0.90±0.09で,二次・一次・定数項のすべての項目に対し有意に相関し(p<0.05),正常眼での負荷調節波形は放物線に近似した。217例中211例(97%)では,放物線の軸は最も近方負荷のタイミングよりも正に偏位し,その偏位量は平均2.77±1.99秒であった。
結論:正常眼での負荷調節波形は,二次関数に近似すると放物線に近かった。
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