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特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[6] 原著
眼皮膚白皮症に角膜内血腫を合併した1例
著者: 菊地郁12 大口剛司1 田川義晃1 木嶋理紀1 水内一臣1 岩田大樹1 田川義継3 石田晋1
所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科眼科学分野 2時計台記念病院・時計台記念クリニック 3北1条田川眼科
ページ範囲:P.1227 - P.1231
文献購入ページに移動症例:66歳,男性。生来最高矯正視力は両眼0.1。左眼視力低下にて当院を紹介された。初診時,矯正視力は右0.1,左0.02,両眼の虹彩血管と右眼脈絡膜血管が透見され,全身の皮膚と毛髪に色素脱失がみられたため,眼皮膚白皮症と診断した。左眼角膜実質内の2/3の範囲に血腫を認めた。血腫の吸収に伴い実質内に血管侵入がみられ,強角膜炎に続発した病変と考えてステロイド点眼薬を追加した。2か月後に角膜内血腫は吸収され,新生血管も消退した。
結論:眼皮膚白皮症に角膜内血腫を合併した稀な症例を経験した。
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