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特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[6] 原著
術中OCTおよび眼内内視鏡を併用したheads-up硝子体手術
著者: 原佑妃1 松本牧子1 築城英子1 今村直樹1 北岡隆1
所属機関: 1長崎大学病院眼科
ページ範囲:P.1271 - P.1275
文献購入ページに移動対象と方法:当科において2016年4〜6月に,術中光干渉断層計(OCT)を搭載した手術顕微鏡を用いてheads-up硝子体手術を施行した症例を対象とした。
結果:症例は23例24眼で,増殖糖尿病網膜症8眼,黄斑上膜2眼,黄斑円孔7眼,黄斑円孔網膜剝離2眼,裂孔原性網膜剝離2眼などであった。必要に応じて術中OCTおよび眼内内視鏡を併用した。いずれの症例も予後は良好で重大な合併症はなかった。Heads-up硝子体手術ではモニターを見ながら手術を行うため,OCTおよび内視鏡のモニター観察への移行がスムーズであった。白内障手術では焦点の微調整が煩雑で良好な立体視を得るのが困難であった。
結論:Heads-up手術は硝子体手術では術中観察に支障はなく遂行できたが,白内障手術では顕微鏡の鏡筒を通して見る場合と比較して立体感が異なるため,手術施行に若干の困難が感じられた。
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