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特集 第70回日本臨床眼科学会講演集[7] 原著
糖尿病黄斑浮腫に対するVEGF阻害薬の治療成績
著者: 塚越美奈1 塩川律子1 後藤洋平1 岩渕成祐1
所属機関: 1昭和大学江東豊洲病院眼科
ページ範囲:P.1455 - P.1458
文献購入ページに移動対象と方法:過去2年間に糖尿病黄斑浮腫に対してラニビズマブまたはアフリベルセプトの硝子体注射が行われた14名19眼を対象とした。男性9名12眼,女性5名7眼で,年齢は平均68.4±11.8歳であった。治療歴として,汎網膜光凝固が12眼,部分的光凝固が4眼に行われていた。視力はlogMARで評価した。
結果:抗VEGF薬の投与は平均2.17±1.3回行われた。視力は投与前0.41であり,投与3か月後まで有意に改善し,以後は不変であった。中心網膜厚は投与前は平均578μmであり,1年後に419μmと有意に改善した。
結論:糖尿病黄斑浮腫に対する抗VEGF薬の硝子体注射で,3か月後の視力が改善し,1年後までの中心網膜厚が減少した。3か月後以降の視力改善がなかったのは,投与回数が少なかった可能性がある。
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