icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科72巻1号

2018年01月発行

文献概要

今月の表紙

先天白内障

著者: 佐藤信之介1 下村嘉一2

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院 2近畿大学

ページ範囲:P.12 - P.12

文献購入ページに移動
 症例は21歳,女性。幼少時から視力低下を訴え,近医より当院へ紹介され受診となった。初診時の視力は右0.3(0.4×−0.75D()cyl−2.50D 165°),左0.2(0.8×−1.25D()cyl−1.50D 40°)。両眼の水晶体後囊下に星形の混濁がみられ,水晶体全体に散在する点状混濁も認めた。自覚症状として,授業で顕微鏡をのぞいたときに,星形の影が見えたことがあった。混濁の範囲は,右眼のほうが広くみられた。手術を希望され,初診の翌月に両眼にPEA+IOLを施行。手術後の視力は右(1.2),左(1.2)と経過良好である。

 撮影はTOPCON社製スリットランプSL-D7にNikon社製デジタルカメラD300を取り付けた装置で行った。拡散照明法では,混濁の範囲を把握できるように均一に照明を当て,散瞳後に撮影した。スリット撮影では,混濁の形状がわかりやすいようにスリットの幅を約2mmに広げ,撮影光量を落とした。また,混濁の星形を強調するために背景を消し,倍率を25倍とした。スリット光の角度は,角膜の反射が混濁に重ならないようにやや大きくつけた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?