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臨床報告
外科的切除後に再発を繰り返した虹彩囊腫の1例
著者: 永岡卓1 産賀真1 橋本りゅう也1 前野貴俊1
所属機関: 1東邦大学医療センター佐倉病院眼科
ページ範囲:P.71 - P.75
文献購入ページに移動症例:14歳,男性。初診時左眼視力0.4p(1.5×cyl−4.50D 90°),左眼虹彩囊腫は角膜内皮に接触しており,高度の乱視を伴っていた。局所麻酔下で虹彩囊腫切除術を施行した。術後2日目に左眼圧47mmHgと高眼圧をきたした。術後2か月で虹彩囊腫の再発を認め,再度虹彩囊腫切除術を施行した。術後3日目には左眼圧31mmHgと高値を認めた。術後約2か月で虹彩囊腫の再々発がみられた。切除だけでは再発が懸念されたため,全身麻酔下で病変部虹彩の全幅切除を施行した。再々手術後2年が経過しているが,再発はない。
結論:虹彩囊腫に対する外科的切除を行う際にも,再発や高眼圧が起こりうる可能性を考慮し,治療にあたる必要性があると考える。
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