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特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
各種2.4mmスリットナイフの評価
著者: 山﨑駿1 松島博之1 向井公一郎1 妹尾正1
所属機関: 1獨協医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1421 - P.1427
文献購入ページに移動対象と方法:2.4mmスリットナイフ9種(シングルベベル6種,ダブルベベル3種)を対象とし,ナイフ先端部の最大幅,最大幅位置,先端角度,先端強化部角度,刃付角度,板厚を測定した。また豚眼強角膜片を人工前房装置に固定し,眼圧を一定にした状態で角膜1面切開創を作製する際の刺通抵抗値を測定した。作製した切開創はトリパンブルーで染色し,デジタル顕微鏡で撮影しその大きさを測定し比較した。
結果:最大幅は2.35〜2.49mm,最大幅位置は2.02〜3.58mm,先端角度は36〜60°,先端強化部角度は42〜67°,刃付角度は4〜20°,板厚は0.09〜0.18mmとナイフ先端部の形状はそれぞれ大きく異なっていた。刺通抵抗値は132.5〜387.9mNと差が生じ,切れ味の違いがあった。切開創の大きさは内側で2.40〜2.55mm,外側で2.22〜2.41mmと内側のほうが創口が大きく,ばらつきも異なった。
結論:市販されている2.4mmスリットナイフはそれぞれ異なる形状をし,切れ味と作製される切開創の大きさも異なる。白内障手術の小切開化に伴い,スリットナイフの特徴が術後成績に関連する可能性が考えられた。
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