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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科72巻10号

2018年10月発行

文献概要

特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著

Vogt-小柳-原田病における超広角インドシアニングリーン蛍光眼底造影の評価

著者: 北嶋瑶子1 井上麻衣子1 稲崎紘1 佐藤新兵1 山根真1 門之園一明1

所属機関: 1横浜市立大学附属市民総合医療センター視覚再生外科学

ページ範囲:P.1429 - P.1433

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要約 目的:Vogt-小柳-原田病(VKH)における超広角走査型レーザー検眼鏡Optos® Californiaを用いたインドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)所見を検討する。

症例:VKHの診断でOptos® Californiaを用いて超広角IAを施行した3症例を対象とした。いずれも多発性の滲出性網膜剝離や視神経乳頭発赤がみられ,VKHと診断された。超広角IAでは,視神経乳頭周囲の脈絡膜血管は不明瞭であり,渦静脈も先端部が狭小化している所見があった。ステロイドパルス療法から1週間後,1か月後の超広角IAでは,発症時と比較して視神経乳頭周囲の脈絡膜血管や渦静脈の先端部で不明瞭だった血管を明瞭に確認することができた。

結論:Optos® CaliforniaはVKHの脈絡膜血管の治療前後の変化を観察するのに有用であった。発症時の血管が不明瞭であったのは,間質の炎症性変化が脈絡膜血管を機械的に圧排している可能性が推定された。

参考文献

1)Moorthy RS, Inomata H, Rao NA:Vogt-Koyanagi-Harada syndrome. Surv Ophthalmol 39:265-292, 1995
2)Forster DJ, Cano MR, Green RL et al:Echographic features of the Vogt-Koyanagi-Harada syndrome. Arch Ophthalmol 108:1421-1426, 1990
3)Oshima Y, Harino S, Hara Y et al:Indocyanine green angiographic findings in Vogt-Koyanagi-Harada disease. Am J Ophthalmol 122:58-66, 1996
4)Rao NA:Pathology of Vogt-Koyanagi-Harada disease. Int Ophthalmol 27:81-85, 2007
5)Inomata H, Sakamoto T:Immunohistochemical studies of Vogt-Koyanagi-Harada disease with sunset sky fundus. Curr Eye Res 9(Suppl):25-40, 1990
6)Kawano H, Sonoda S, Yamashita T et al:Relative changes in luminal and stromal areas of choroid determined bt binarization of EDI-OCT images in eyes with Vogt-Koyanagi-Harada disease after treatment. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 254:421-426, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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