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特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
Vogt-小柳-原田病における超広角インドシアニングリーン蛍光眼底造影の評価
著者: 北嶋瑶子1 井上麻衣子1 稲崎紘1 佐藤新兵1 山根真1 門之園一明1
所属機関: 1横浜市立大学附属市民総合医療センター視覚再生外科学
ページ範囲:P.1429 - P.1433
文献購入ページに移動症例:VKHの診断でOptos® Californiaを用いて超広角IAを施行した3症例を対象とした。いずれも多発性の滲出性網膜剝離や視神経乳頭発赤がみられ,VKHと診断された。超広角IAでは,視神経乳頭周囲の脈絡膜血管は不明瞭であり,渦静脈も先端部が狭小化している所見があった。ステロイドパルス療法から1週間後,1か月後の超広角IAでは,発症時と比較して視神経乳頭周囲の脈絡膜血管や渦静脈の先端部で不明瞭だった血管を明瞭に確認することができた。
結論:Optos® CaliforniaはVKHの脈絡膜血管の治療前後の変化を観察するのに有用であった。発症時の血管が不明瞭であったのは,間質の炎症性変化が脈絡膜血管を機械的に圧排している可能性が推定された。
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