文献詳細
文献概要
増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準 1.屈折/調節の異常・白内障 1)検査
視力検査:コントラスト感度・コントラスト視力検査
著者: 南雲幹1
所属機関: 1井上眼科病院
ページ範囲:P.14 - P.19
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以前の常識
●日常臨床の視力検査では白黒の高コントラストのランドルト環視標を用い,視力を評価するが基本である。
現在の常識
●われわれの日常生活においてはさまざまなコントラストのものを見ており,日常視での視覚の質(QOV)が問われる現在,従来の視力検査による評価では限界があり,精密に視機能を判定するためコントラスト感度検査のニーズはさらに高まっている。
●2018年4月に診療報酬が改定され,空間周波数特性(MTF)を用いたコントラスト感度検査の算定が可能となった。ただし算定は「水晶体混濁があるにもかかわらず矯正視力が良好な白内障患者で水晶体再建術の手術適応の判断に必要な場合に,当該手術の前後においてそれぞれ1回に限る」とされている。
以前の常識
●日常臨床の視力検査では白黒の高コントラストのランドルト環視標を用い,視力を評価するが基本である。
現在の常識
●われわれの日常生活においてはさまざまなコントラストのものを見ており,日常視での視覚の質(QOV)が問われる現在,従来の視力検査による評価では限界があり,精密に視機能を判定するためコントラスト感度検査のニーズはさらに高まっている。
●2018年4月に診療報酬が改定され,空間周波数特性(MTF)を用いたコントラスト感度検査の算定が可能となった。ただし算定は「水晶体混濁があるにもかかわらず矯正視力が良好な白内障患者で水晶体再建術の手術適応の判断に必要な場合に,当該手術の前後においてそれぞれ1回に限る」とされている。
参考文献
1)川嶋英嗣:コントラスト感度と空間ナビゲーション,基礎心理学研究36:106-108,日本基礎心理学会学会誌,2017
2)魚里 博・平井広明・福原 潤・他:生理光学の基礎,眼光学の基礎,145-196,金原出版,東京,1990
3)魚里 博・中山奈々美:視力検査とコントラスト感度,あたらしい眼科26:1483-1487,2009
4)塩入 諭:コントラスト感度検査,視能学エキスパート光学・眼鏡,107-114,医学書院,東京,2018
5)Campbell FW, Robson JG:Application of Fourier analysis to the visibility of gratings. J Physiol 197:1551-1566, 1968
6)平岡孝浩:コントラスト感度・コントラスト視力・実用視力,眼科臨床65:24-31,2011
7)不二門尚:視力・視機能・調節力の加齢変化,眼科プラクティス抗加齢眼科学,61-68,文光堂,東京,2008
8)林 研:多焦点眼内レンズ,知っておきたい屈折矯正手術,237-256,医学書院,東京,2014
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