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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科72巻11号

2018年10月発行

文献概要

増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準 5.ぶどう膜炎・強膜炎・感染症 1)ぶどう膜炎・強膜炎

非感染性ぶどう膜炎の治療戦略

著者: 蕪城俊克1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科眼科学

ページ範囲:P.295 - P.298

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ここが変わった!

以前の常識

 ●トリアムシノロンアセトニドのテノン囊下注射には,ケナコルト-A®注をオフラベルで用いていた。

 ●ステロイド内服を行っても再燃を繰り返すBehçet病以外の難治性非感染性ぶどう膜炎に対しては,ステロイド内服を再燃しないぎりぎりの量で続けるか,保険適用のないケナコルト-A®注をオフラベルで使い続けるしかなかった。

現在の常識

 ●非感染性ぶどう膜炎に伴う黄斑浮腫に対してトリアムシノロンアセトニド(マキュエイド®)のテノン囊下投与が保険適用となり,ケナコルト-A®注をオフラベルで用いる必要がなくなった。

 ●ステロイド内服で再燃を繰り返すBehçet病以外の難治性の非感染性ぶどう膜炎に対して,シクロスポリン(ネオーラル®),アダリムマブ(ヒュミラ®)が保険適用となり,ステロイド離脱のための治療が可能となった。

参考文献

).あたらしい眼科34:489-492,2017
2)日本眼炎症学会TNF阻害薬使用検討委員会:非感染性ぶどう膜炎に対するTNF阻害薬使用指針および安全対策マニュアル(2016年版).日眼会誌121:34-41,2017
3)橋田徳康:ステロイドなどの局所投与(点眼と眼周囲注射).あたらしい眼科34:469-474,2017
4)蕪城俊克:これからの非感染性ぶどう膜炎の治療戦略.あたらしい眼科34:505-511,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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