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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科72巻4号

2018年04月発行

文献概要

今月の表紙

ガス白内障

著者: 廣田亜沙都1 昌原英隆1 稲谷大2

所属機関: 1東邦大学医療センター佐倉病院 2福井大学

ページ範囲:P.446 - P.446

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 症例は41歳,男性。右眼にサッカーボールが当たり近医を受診し,右眼網膜裂孔に対して網膜光凝固が施行されたが網膜剝離を発症してきたため,当院へ紹介され受診した。初診時の右眼矯正視力は(1.2)であったが,右眼上耳側の原因裂孔以外に,その周囲のレーザー瘢痕が裂孔となり,多発裂孔を呈していたため硝子体手術を選択した。LASIK既往眼であり年齢も考慮して水晶体は温存することとした。手術は,硝子体切除後に裂孔周辺に網膜光凝固を追加し,20%SF6ガスタンポナーデで終了し,術後体位は伏臥位とした。術翌々日,強いガス白内障を認め,以後ガス白内障はSF6ガスの減少とにとも徐々に消失していった。

 撮影は,TOPCON社製スリットランプSL-D7を使用した。今回の撮影は術翌々日に行ったもので,上方の写真は拡散照明法で撮影した。下方の写真は,徹照法で撮影したが,強いガス白内障の影響か,眼底からの反帰光が最も明るいところを捉えられているかどうわからず苦労した。また,露出過度に注意しながら光量の調整をした。ガス白内障がステンドグラスのように神秘的に感じられ,記憶に残る症例となった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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