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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科72巻7号

2018年07月発行

文献概要

特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[5]

翼状片手術後に近視化し眼内レンズ交換を行った1例

著者: 田中崇広1 天野史郎1 德田芳浩1 井上賢治1 清水公子2

所属機関: 1井上眼科病院 2東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.997 - P.1001

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要約 目的:翼状片術後に近視化し眼内レンズ(IOL)交換が必要になった症例の報告。

症例:73歳,女性。2008年にA病院において左眼の翼状片の手術を受け,さらに2010年にB医院で両眼の白内障手術を受けた。2016年6月に右眼の翼状片手術を目的に当院を初診し,鼻側および耳側の翼状片切除+結膜弁移植を行った。術後,翼状片は再発することなく治癒したが,右眼屈折値が著しく近視化し,本人が屈折矯正を希望したため,翼状片術後6か月にIOL交換を行った。IOL交換1か月後,右眼はほぼ正視となった。

結論:角膜内に大きく侵入した翼状片を手術する場合,術後に近視化するため,IOL眼では,術後にIOL交換や屈折矯正手術などが必要になる可能性がある。

参考文献

1)Tomidokoro A, Miyata K, Sakaguchi Y et al:Effects of pterygium on corneal spherical power and astigmatism. Ophthalmology 107:1568-1571, 2000
2)Kamiya K, Shimizu K, Iijima K et al:Predictability of intraocular lens power calculation after simultaneous pterygium excision and cataract surgery. Medicine(Baltimore) 94:e2232, 2015
3)富所敦男:翼状片と角膜形状・白内障手術.IOL & RS 18:260-266,2004
4)竹下哲二・吉岡久史:白内障手術と同時に行った翼状片手術の術後成績.臨床眼科63:933-936,2009
5)Nejima R, Masuda A, Minami K et al:Topographic changes after excision surgery of primary pterygia and the effect of pterygium size on topographic restoration. Eye Contact Lens 41:58-63, 2015
6)江口秀一郎:眼内レンズ交換.IOL & RS 25:183-189,2011
7)飯田嘉彦:角膜屈折矯正手術後の白内障手術.日本の眼科87:160-165,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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