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特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[5]
調節に伴う水晶体の形状解析
著者: 石田暁1 飯田嘉彦1 庄司信行1
所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1009 - P.1012
文献購入ページに移動対象と方法:眼科的疾患を有さない自覚屈折値+0.50〜−2.00D以内の健常青年11例11眼〔平均年齢27±4歳(22〜32歳)〕を対象とした。Hole-in-card testにより優位眼を決定後,CASIA2を用いて優位眼における調節負荷時の水晶体形状を計測した。CASIA2の内部視標と内蔵レンズを用いて,自覚屈折値を矯正して3D相当までの調節負荷をかけ,0D,1D,2D,3D調節負荷時の前房深度,水晶体前面曲率半径,水晶体後面曲率半径,水晶体厚,水晶体後面位置の各項目について解析した。
結果:水晶体前面曲率半径は,調節負荷に伴い小さくなり,0D:11.87±1.22mmと3D:10.86±1.08mmで,統計学的有意差を認めた(p=0.0357,ウィルコクソンの符号順位検定)。他の項目については有意差がなかった。
結論:水晶体前面曲率半径の変化が調節に大きく寄与していることが示された。
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