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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科72巻7号

2018年07月発行

文献概要

特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[5]

特定健診導入後8年間の当院眼科健診結果の検討

著者: 福地郁子1 小泉千春1 福地麗1 神田益美1 富澤規代1

所属機関: 1福地眼科

ページ範囲:P.1033 - P.1036

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要約 目的:過去8年間に当院を受診した眼科健診受診者の緑内障の早期発見とその他眼疾患の検出。

対象と方法:2008年4月〜2016年3月の間に国民健康保険加入者および長寿(後期高齢者)医療保険加入の世田谷区民で,受託医療機関から眼科健診を依頼された初診者1,755名(3,508眼)を対象とした。規定4項目(細隙灯顕微鏡検査,精密眼圧検査,精密眼底検査,眼底カメラ撮影)で異常を認めた全例に追加検査(視力検査,角膜厚検査,隅角検査,光干渉断層計,精密視野検査,広角カメラ撮影)を実施した。

結果:疾患別粗有病率は,緑内障5.75%,白内障61.2%,糖尿病網膜症7.7%,加齢黄斑変性1.1%,その他24.25%であった。

結論:緑内障については,多治見スタディの結果と同様の傾向を認めた。白内障については,80歳以上の高齢になる以前の白内障手術の奨励と,短期間での両眼白内障手術が必要である。糖尿病網膜症および加齢黄斑変性についても,発症増加が認められる。

参考文献

1)厚生労働省健康局:高齢者の医療の確保に関する法律第18条,国民健康保険法82条
2)世田谷区医師会:2008〜2016年度 世田谷区各種健(検)診事業マニュアル.
3)日本糖尿病学会:糖尿病診療ガイドライン2015-2016
4)鈴木康之・山本哲也・新家 眞・他:日本緑内障学会多治見疫学調査(多治見スタディ)総括報告.日眼会誌112:1039-1058,2008
5)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会:緑内障診療ガイドライン第3版.日眼会誌116:5-46,2012
6)日本眼科医会:「成人を対象とした眼検診」研究班業績集,日本の眼科88(1号付録,2013〜2015)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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