文献詳細
文献概要
特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[6] 原著
黄斑部疾患に対する硝子体白内障同時手術での術後屈折誤差の検討
著者: 忍田栄紀1 町田繁樹1
所属機関: 1獨協医科大学埼玉医療センター眼科
ページ範囲:P.1175 - P.1179
文献購入ページに移動対象と方法:対象は特発性黄斑円孔(MH)と特発性黄斑上膜(ERM)に対し硝子体白内障同時手術を施行した111眼。MHは55眼,ERMは56眼で,白内障のみ施行した50眼を対照とした。超音波Aモード法(Aモード)または光学式眼軸長測定装置(IOLマスター)にて眼軸長測定,IOL度数決定を行い,予測屈折値と術後屈折値の誤差をレトロスペクティブに検討した。
結果:3疾患すべて近視寄りの屈折誤差を認め,Aモード群でMHはERMと白内障より,IOLマスター群でMHとERMは白内障より有意に屈折誤差が大きかった。
結論:今後さらなる硝子体白内障同時手術の増加が予想され,硝子体白内障同時手術を行う際には術後の屈折誤差を考慮したIOL度数決定が必要であると考えられた。
参考文献
掲載誌情報