文献詳細
特集 第71回日本臨床眼科学会講演集[7]
原著
原発開放隅角緑内障症例におけるタフルプロスト/チモロール配合点眼薬の処方パターン
著者: 遠井朗1 井上賢治1 石田恭子2 富田剛司2
所属機関: 1井上眼科病院 2東邦大学医療センター大橋病院眼科
ページ範囲:P.1297 - P.1302
文献概要
対象と方法:2016年1月〜12月に新規にTTFCが投与された原発開放隅角緑内障98例98眼を対象とした。方法は,TTFC投与開始時の眼圧,視野障害度(mean deviation値),投与前に使用していた点眼薬,TTFCが投与された理由を診療録より調査した。
結果:TTFC投与開始時の眼圧は14.8±3.6mmHg,mean deviation値は−6.9±5.2dB,使用薬剤数は1.4±0.8剤であった。緑内障病型は原発開放隅角緑内障24例,正常眼圧緑内障74例であった。前投薬はタフルプロスト点眼薬(TAF)56例,TAF+ゲル化チモロール点眼薬12例,トラボプロスト/チモロール配合点眼薬5例,TAF+持続性カルテオロール点眼薬3例,ラタノプロスト/チモロール配合点眼薬3例などであった。投与理由は眼圧下降不十分36例,視野障害進行33例,アドヒアランス向上18例,副作用出現11例であった。
結論:TTFCは正常眼圧緑内障で眼圧下降効果不十分,視野障害進行,アドヒアランス向上により,TAFあるいはTAF+ゲル化チモロール点眼薬から変更される症例が多い。
参考文献
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