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特集 第72回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
旧基準では視覚障害の身体障害者手帳の申請が却下となった2例のFunctional Vision Score評価
著者: 鶴岡三惠子1 井上賢治1
所属機関: 1井上眼科病院
ページ範囲:P.1281 - P.1289
文献購入ページに移動症例:症例1は,50代の男性。緑内障で井上眼科病院を受診中である。矯正視力は右0.3,左0.4であった。眼圧は右9mmHg,左11mmHgであった。ゴールドマン視野(GP)は,湖崎分類で右Ⅲb,左Ⅲaであった。症例2は50代の男性。緑内障で井上眼科病院を受診中である。矯正視力は右1.2,左1.0であった。眼圧は右12mmHg,左11mmHgであった。GPは湖崎分類で右Ⅳ,左Ⅱbであった。
結果:症例1は新基準での等級が視野5級,FVSの評価はFunctonal Acuity Score(FAS) 79,Functional Field Score(FFS) 79,FVS 62であった。AMA Classはclass 2の中等度視覚喪失であった。症例2は新基準が視野5級,FVSの評価はFAS 100,FFS 75,FVS 75であった。AMA Classはclass 1の軽度視覚喪失であった。
結論:旧基準で手帳が却下決定となった2例は,新基準では2例とも視野障害5級に該当であった。FVSでは症例1のみがWHOのlow visionの範囲に該当した。
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