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特集 第72回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
化学療法が短期間で著効したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫による眼瞼結膜リンパ腫の1例
著者: 迫野能士124 水島崇1 椎原秀樹2 寺﨑寛人2 上笹貫太郎2 徳永雅仁3 土居範仁1 坂本泰二2
所属機関: 1いづろ今村病院眼科 2鹿児島大学大学院医歯学総合研究科感覚器病学眼科学 3今村総合病院血液内科 4井後眼科
ページ範囲:P.1303 - P.1307
文献購入ページに移動症例:62歳,男性。両鼠径部リンパ節に原発したDLBCLの既往があり,8クールのR-CHOP療法で寛解していた。しかし,定期検査時の陽電子放出断層撮影で多数のリンパ節に集積があり,鎖骨上リンパ節生検の結果DLBCLの再発と診断された。同時期に眼瞼結膜の腫脹があり,当院眼科を受診した。両眼ともに下眼瞼結膜に2.5mm程度のサーモンピンク色の隆起性病変を認め,眼瞼結膜に生じたDLBCLを疑った。CHASE療法が開始され,1週間で眼病変は消退した。
結論:両眼性に眼瞼結膜に生じるDLBCLに化学療法が奏効し,視機能障害や瘢痕を残さない症例を経験した。
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