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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科73巻11号

2019年10月発行

文献概要

増刊号 実戦 メディカル眼科治療アップデート メディカル眼科治療 各論 Ⅱ 眼窩疾患およびその周辺部領域

IgG4関連眼疾患

著者: 小幡博人1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター眼科

ページ範囲:P.162 - P.165

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POINT

●IgG4関連疾患に伴う眼病変は,両側涙腺の対称性腫大以外に,三叉神経(特に眼窩下神経)腫大,外眼筋腫大,視神経症などが知られている。

●診断には,画像診断における有意な所見と血清学的に高IgG4血症(135mg/dL以上)を認めること,病理組織学的にIgG4陽性の形質細胞浸潤を認めることの3つが必要である。

●治療はステロイドの全身投与を行う。PSL 0.5〜0.6mg/kg/日で開始する。

●ステロイドの漸減時,または離脱後に再発する例がある。

参考文献

1)Hamano H, Kawa S, Horiuchi A et al:High serum IgG4 concentrations in patients with sclerosing pancreatitis. N Engl J Med 344:732-738, 2001
2)Sogabe Y, Oshima K, Azumi A et al:Location and frequency of lesions in patients with IgG4-related ophthalmic diseases. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 252:531-538, 2014
3)曽我部由香:IgG4関連眼疾患としての三叉神経腫大.眼科60:467-472,2018
4)Goto H, Takahira M, Azumi A et al:Diagnostic criteria for IgG4-related ophthalmic disease. Jpn J Ophthalmol 59:1-7, 2015
5)後藤 浩・高比良雅之・安積 淳;日本IgG4関連眼疾患研究グループ:IgG4関連眼疾患の診断基準.日眼会誌120:365-368,2016
6)山本元久・高橋裕樹:IgG4関連疾患に対する治療戦略.眼科60:479-485,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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