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Book Review
漢方処方ハンドブック
著者: 田原英一1
所属機関: 1飯塚病院東洋医学センター漢方診療科
ページ範囲:P.1571 - P.1571
文献購入ページに移動 漢方界で北里大学東洋医学総合研究所の花輪壽彦先生を知らない人はいない。いわゆる「レッスン」書註)で漢方に引き込まれた者は枚挙にいとまがない。その花輪先生が日本東洋医学会学術総会の初学者向け「漢方入門セミナー」の「補助テキスト」にと企画されたのが本書であるという。否,これは「補助」などという手ぬるいものではない。北里東医研の,花輪流の奥義書である,と私は感じた。以下にどうしてそのように感じたかを記す。
漢方の基本概念が極めて簡潔に記載されているその直後に,いきなり「Advanced Course」として,切診の極意が記されている。続いて畳み掛けるように「全身症状のとらえかた」が記されているが,私は個々の症状・症候をどのように解釈するかを,ここまで丁寧に記した臨床主体の本をほとんど知らない。しかも八味丸で食欲改善なんて……知らなかった。初学者には難しい面もあるが,中級者から上級者は大いにうなずくであろう。
漢方の基本概念が極めて簡潔に記載されているその直後に,いきなり「Advanced Course」として,切診の極意が記されている。続いて畳み掛けるように「全身症状のとらえかた」が記されているが,私は個々の症状・症候をどのように解釈するかを,ここまで丁寧に記した臨床主体の本をほとんど知らない。しかも八味丸で食欲改善なんて……知らなかった。初学者には難しい面もあるが,中級者から上級者は大いにうなずくであろう。
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