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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科73巻3号

2019年03月発行

文献概要

今月の表紙

Acute macular neuroretinopathy

著者: 橋本勇希1 野田航介1 中澤満2

所属機関: 1北海道大学 2弘前大

ページ範囲:P.257 - P.257

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 症例は8歳,女児。主訴は右視力低下で,初診時視力は0.2(矯正不能)であった。右黄斑部にやや暗赤色調の病変と網膜色素上皮の脱色素病変があり,フルオレセイン蛍光眼底造影では周辺網膜血管からの蛍光漏出を,インドシアニングリーン蛍光眼底造影では黄斑部低蛍光を認めた。近赤外光(IR)を用いた走査型レーザー検眼鏡では黄斑部は低輝度であり,光干渉断層計検査ではその低輝度病変に一致したellipsoid zone(EZ)の不整とinterdigitation zone(IZ)の欠損を認めた。しかし,内顆粒層にparacentaral acute middle maculopathyを示唆する高輝度病変はなかった。脈絡膜厚は400μmで,laser speckle flowgraphyのmean blur rate(MBR)は6.9であった。

 以上の所見から,acute macular neuroretinopathy(AMN)type 2と診断し,無治療で経過観察とした。初診6か月後には,視力は(1.5)に,EZとIZは連続性を回復した。また,視力回復とともに脈絡膜厚は334μmに減少,MBRは11.7に上昇し,IR画像の低輝度病変もほぼ消失した。

参考文献

1)Thanos A, Faia LJ, Yonekawa Y et al:Optical coherence tomographic angiography in acute macular neuroretinopathy. JAMA Ophthalmol 134:1310-1314, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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