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特集 第72回日本臨床眼科学会講演集[2] 原著
線維柱帯切除術後にレーザー切糸による低眼圧を生じた症例の検討
著者: 松崎絵里子1 春日俊光1 山口昌大1 松田彰1
所属機関: 1順天堂大学医学部眼科学講座
ページ範囲:P.451 - P.455
文献購入ページに移動対象と方法:2016年4月〜2018年3月にTLEを施行し,術後にLSLを施行された81例81眼を対象としてレトロスペクティブに検討を行った。LSL後に眼圧5mmHg以下となり,浅前房もしくは脈絡膜剝離を生じた症例を低眼圧と定義し,リスク因子について多重ロジスティック回帰分析を用いて検討した。
結果:7眼(8.6%)においてLSL後に低眼圧を認めた。統計学的には年齢(オッズ比1.18),性別(男性)(オッズ比62.2),術前の眼圧値(オッズ比1.22),手術日から初回LSLまでの日数(オッズ比0.40)が有意な因子であった(すべてp<0.05)。
結論:TLE術後のLSL後に発症する低眼圧には,年齢,性別,術前の眼圧値,手術日から初回LSL施行までの日数が関与している可能性が推定された。
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