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特集 第72回日本臨床眼科学会講演集[2] 原著
定額の選定療養費導入義務化に伴う眼科時間外受診状況の変化
著者: 髙田幸尚1 住岡孝吉1 石川伸之2 雑賀司珠也1
所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学講座 2和歌山県立医科大学附属病院紀北分院眼科
ページ範囲:P.463 - P.467
文献購入ページに移動対象と方法:2016年7〜11月(平日102日,休日51日)の当院眼科の時間外受診患者(導入後群)(平日53人,休日93人)と,2015年7〜11月(平日102日,休日51日)の当院眼科の時間外受診患者(導入前群)(平日88人,休日112人)を対象として,1日平均受診患者数(平日,休日),12歳以下の割合について,それぞれ後ろ向きに統計学的に比較検討を行った。
結果:1日平均患者数は,選定療養費導入前後で平日はそれぞれ0.89±0.98人,0.54±0.78人,休日はそれぞれ2.08±1.47人,1.73±1.30人であり,平日の受診患者数は有意に減少(スチューデントのt検定,p<0.01)したが,休日の受診患者数は有意差がなかった。休日の12歳以下の受診は導入前後でそれぞれ9人と16人であり,導入後で有意な割合増加(χ2検定,p<0.05)がみられた。
結論:定額の選定療養費導入により患者の時間外受診数は減少したが,休日の12歳以下の受診割合は増加した。
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