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特集 第72回日本臨床眼科学会講演集[3] 原著
VERION®によるトーリック眼内レンズ術後回旋の測定
著者: 柳川俊博1
所属機関: 1やながわ眼科
ページ範囲:P.623 - P.629
文献購入ページに移動対象と方法:対象はトーリックIOLを挿入した30例34眼。①VERION®が投影するインプラント軸(VERION投影線),特徴的な結膜血管などと角膜中央点を結ぶ線(基準線)のなす角度。②トーリックIOL上の軸マークと基準線のなす角度。③軸マークとVERION投影線のなす角度。①〜③について,術直後と術翌日の差を求めた。
結果:VERION投影線が,術直後と比較して術翌日10°以上の差があった症例は4/34(11.8%)であった。VERION投影線と軸マークのなす角度について術直後と術翌日の差が5°未満であった症例は,全例軸マークと基準線のなす角度について術直後と術翌日の差が5°未満であった。
結論:術翌日にVERION投影線と軸マークが一致していれば,トーリックIOLは回旋していない可能性が示された。ただし,VERION投影線が術直後と術翌日で異なる位置を示す症例が存在するため,注意が必要である。
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