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連載 眼炎症外来の事件簿・Case11
多発性後極部網膜色素上皮症(MPPE)を合併した重篤な遷延型原田病症例
著者: 竹内大1
所属機関: 1防衛医科大学校眼科学講座
ページ範囲:P.856 - P.859
文献購入ページに移動主訴:両眼の霧視
現病歴:3か月前に頭痛,その後に両眼の霧視を自覚し,近隣の大学病院眼科を受診した。両眼に汎ぶどう膜炎,漿液性網膜剝離を呈し,HLA-DR4陽性,髄液細胞増多がみられたことからフォークト-小柳-原田病(Vogt-Koyanagi-Harada disease:VKH)の診断で,ステロイドパルス療法が2クール施行された。パルス療法後,プレドニゾロン30mg/日の内服が継続されたが,漿液性網膜剝離は残存した。骨粗鬆症,糖尿病,満月様顔貌の合併を認めたため,シクロスポリン250mg/日の併用にてプレドニゾロン20mg/日へ漸減したところ,漿液性網膜剝離は胞状網膜剝離に悪化したため,加療目的で当科を紹介され受診となった。
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