文献詳細
特集 第72回日本臨床眼科学会講演集[6]
原著
網膜静脈分枝閉塞症に伴う硝子体出血に対する硝子体手術の成績
著者: 近藤由佳1 新井悠介1 高橋秀徳1 坂本晋一1 伊野田悟1 佐野一矢1 井上裕治1 川島秀俊1
所属機関: 1自治医科大学眼科学講座
ページ範囲:P.1039 - P.1044
文献概要
対象と方法:対象は2013年4月〜2018年3月に自治医科大学眼科でBRVO発症後に硝子体出血を生じた眼に対し硝子体手術を施行した46例46眼。術前PCの有無,術前・術後視力,術後視力と術前PCの有無,無血管野の部位と術後視力,術中・術後合併症について後ろ向きに検討した。
結果:硝子体手術前に31例(67%)でPCが施行されていた。術後視力1.0以上は29例(63%)で得られた。術前PCの有無と術後視力との間には関連はなく,網膜血管アーケード内に無血管野があるものでは術後視力が不良であった。術中・術後合併症は10例にみられた。
結論:術前にPCが施行された症例が多かったが,術後視力は良好であった。術前PCの有無は術後視力に影響はなかった。PCの必要性についてはさらに検討が必要と考えられた。
参考文献
掲載誌情報