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特集 第73回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
計画的虹彩切開術にもかかわらず散瞳不良であったフェムトセカンドレーザー白内障手術
著者: 井上貴久彦1 岩西宏樹2 雑賀司珠也2
所属機関: 1稲祥会稲田病院眼科 2和歌山県立医科大学眼科学講座
ページ範囲:P.1235 - P.1239
文献購入ページに移動対象と方法:患者は96歳,女性。両眼の視力低下を主訴に受診した。両眼にPEあり,前房はやや浅め,白内障核硬化度はエメリー・リトル分類grade 3〜4で,両眼とも散瞳不良であった。チン小帯脆弱の可能性を説明したところFLACSを希望された。
結果:FLACS施行日の約2か月前に虹彩切開術を施行し,虹彩に数か所の切れ込みを入れた。FLACS当日の瞳孔径は3.7mmで,FLACSによるCCC径2.6mm通りにCCCを施行した。フェムトセカンドレーザーで核を8分割にマンゴーカット後,型どおり水晶体を処理し眼内レンズを挿入した。
結論:高度散瞳不良例に対するFLACS施行時には,術前にあらかじめ虹彩切開をしておくオプションがある。
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