文献詳細
文献概要
増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点 8 角膜
DSAEK
著者: 縣千聖1 吉田絢子1 宮井尊史1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.128 - P.130
文献購入ページに移動角膜内皮移植術(Descemet's stripping automated endothelial keratoplasty:DSAEK)とは,角膜内皮機能不全眼に対し行われる角膜移植で,角膜内皮と深層実質の一部を移植するものである。適応疾患は,Fuchs角膜内皮ジストロフィ,偽水晶体性水疱性角膜症,レーザー虹彩切開術後の水疱性角膜症などである。
全層角膜移植(penetrating keratoplasty:PKP)に対するDSAEKの利点としては,術後乱視が少ないこと,拒絶反応のリスクが低いこと,術中open skyになることによる駆逐性出血のリスクが低いこと,創強度が高く外傷時の破裂のリスクが低いことなどが挙げられる。そのため,内皮機能不全に対する治療法として,DSAEKはPKPに替わり第一選択となっている。必要な検査としては,細隙灯顕微鏡検査(図1),スペキュラマイクロスコープ,OCT(図2),パキメータ,さらに緑内障を合併している場合は視野検査などがある。角膜混濁が進むと内皮細胞密度の計測ができなくなるので,角膜厚を中心にフォローアップする。
参考文献
掲載誌情報