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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科74巻11号

2020年10月発行

文献概要

増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点 11 緑内障

白内障手術併用眼内ドレーン

著者: 石田恭子1

所属機関: 1東邦大学医療センター大橋病院眼科

ページ範囲:P.215 - P.217

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手術・治療の概要

 販売名iStentトラベキュラーマイクロバイパスステントシステム(iStent)は,水晶体再建術と同時に行う,白内障手術併用眼内ドレーンである。近年提唱されている低侵襲緑内障手術(MIGS)の一種であるが,水晶体再建術と同時に行うことで保険適用となることと,日本眼科学会から出されている基準を満たす患者にのみ施行できることが,他の緑内障術式と大きく異なる点である。適応基準および選択基準を表1に,除外基準を表2にまとめる1)

 術前に,白内障手術併用眼内ドレーンの適応基準に一致するか,除外基準に該当しないかをあらかじめ検査する必要がある。つまり,眼圧測定,視野検査による病期判定,隅角鏡検査での隅角開放度と癒着の有無,スペキュラーマイクロスコープでの角膜内皮検査,また通常の水晶体再建術に準じた術前検査を行い,安全な水晶体再建術が可能か判定する。Zinn小帯脆断裂例では,iStentに硝子体が嵌頓する可能性があるため,非適応である。

参考文献

1)稲谷 大・他:日眼会誌124:441-443,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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