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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科74巻11号

2020年10月発行

文献概要

増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点 12 網膜硝子体

硝子体手術—水晶体核落下

著者: 小南太郎1

所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科眼科学・感覚器障害制御学教室

ページ範囲:P.246 - P.247

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手術・治療の概要

 水晶体核落下は,主に白内障手術の合併症として発生する。対処する際には,さらなる合併症を起こさないように細心の注意を払う必要がある。今回は自施設にて白内障手術執刀時に生じた場合ではなく,他院で生じた水晶体核落下に対して二次的に手術を行う場合についての対応を想定したものとする。

 落下した核が非常に小さく炎症所見もあまりない症例では自然吸収される場合もあり経過観察してもよいが,たいていの場合眼圧が上昇し炎症も起こるので硝子体手術が必要となる1)。前医での白内障手術から1日でも時間が経過していると核が軟らかくなっていることが多いため,まずはカッターで処理してみる。核が固い場合には20Gで毛様体扁平部に新たに創を作製しフラグマトームを用いるか,パーフルオロカーボンを注入し落下核を前房まで上昇させて超音波水晶体乳化吸引術にて処理する。

参考文献

1)Terasaki H et al:JCRS 23:1399-1403, 1997
2)Stefaniotou M et al:JCRS 29:1985-1988, 2003
3)浅見 哲・他:臨眼61:938-942,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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