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特集 第73回日本臨床眼科学会講演集[4] 原著
多焦点眼内レンズMixed EDoFの有効性
著者: 清水一弘1 宮本麻起子1 丸山会里1 許勢文誠1 奥田吉隆1 渡邊浩子1 池田恒彦2
所属機関: 1高槻病院眼科 2大阪医科大学感覚器機能形態医学講座眼科学教室
ページ範囲:P.707 - P.711
文献購入ページに移動対象と方法:対象は55〜76歳のMixed EDoF群10例20眼,FINE VISION(PhysIOL社)群10例20眼,PanOptix®(Alcon社)群5例10眼。Mixed EDoF群は片眼にはZMB00(AMO社),他眼にはZXR00 TECNIS Symfony®またはZXV(AMO社)を挿入し,両眼で遠方・中間・近方が見えるように調整した。乱視例には角膜輪部実質内切開もしくはトーリックIOLを使用した。術前および術後の視力と屈折を測定し,満足度を調査した。また,同時期に行った3焦点IOLと比較検討した。
結果:対象とした全例で遠見の裸眼での両眼開放視力はlogMAR 0以上となり,中間70cmでlogMAR 0.155以上,近見30cmはlogMAR 0.1以上となり,3焦点IOLと遜色のない結果となった。良好な近方視が得られるなど両眼に異なるIOLを挿入しても各々の良い特性が現れ,満足度は高かった。
結論:Mixed EDoFは両眼でほとんど眼鏡を必要としない見え方となり,満足度も高いため,多焦点IOLの選択の1つとして有用な方法と考えられる。
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