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特集 第73回日本臨床眼科学会講演集[6] 原著
遺伝子検査により遺伝性の網膜色素変性と難聴が確認されたアッシャー症候群疑いの1例
著者: 竹下明宏1 坂本士郎1 大上麻由里23 中川喜博1 鈴木崇弘1 鈴木康之1 宇佐美真一4 西尾信哉4
所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系眼科学 2東海大学医学部専門診療学系耳鼻咽喉科学 3宗教法人寒川神社寒川病院耳鼻咽喉科 4信州大医学部専門診療学系耳鼻咽喉科学
ページ範囲:P.1003 - P.1010
文献購入ページに移動症例:患者は同胞3人(12歳の長男,9歳の長女,6歳の次女)。長男は幼少期から難聴と視野狭窄の訴えがあった。長女はすでに網膜色素変性症の診断をされており,次女にも難聴があることから,この三兄弟がアッシャー症候群を疑われた。前医で網膜色素変性症に関する遺伝子検査を,転居後に当院で難聴に関する遺伝子検査,アッシャー症候群にかかわる遺伝子検査を施行した。
結果:長男は常染色体優性遺伝の網膜色素変性症の原因遺伝子
結論:臨床的にアッシャー症候群が疑われたが,遺伝子検査の結果,アッシャー症候群は否定され,遺伝性網膜色素変性と難聴の合併が確認された1家系を経験した。
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