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特集 第73回日本臨床眼科学会講演集[6] 原著
獨協医科大学病院における90歳以上の超高齢者に対する白内障術後成績
著者: 城山朋子1 松島博之1 高橋鉄平1 宮下博行1 永田万由美1 妹尾正1
所属機関: 1獨協医科大学病院眼科学教室
ページ範囲:P.1017 - P.1021
文献購入ページに移動対象と方法:当院で超音波乳化吸引術および眼内レンズ挿入術を施行した60〜89歳の30症例50眼(90歳未満群)と90歳以上の32症例52眼(90歳以上群)を対象とした。核硬度(エメリー・リトル分類),手術時間,術前後平均角膜内皮細胞数,術前術後視力,術中合併症についてレトロスペクティブに検討した。
結果:90歳未満群と比較し,核硬度は90歳以上群で有意に高かった。平均手術時間および術中合併症の発症率に有意差はなかった。術後の内皮細胞残存率は90歳以上群で有意に低かった。術後矯正視力は90歳以上群で有意に低かった。
結論:超高齢者に対する白内障手術は,良好な手術成績が得られるが,核硬度が高く,角膜内皮細胞数減少のリスクも高いため注意する必要がある。
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