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特集 第74回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
ロービジョン外来を受診した黄斑部萎縮の8症例におけるFunctional Vision Score評価
著者: 鶴岡三惠子1 井上賢治1
所属機関: 1井上眼科病院
ページ範囲:P.1397 - P.1403
文献購入ページに移動対象と方法:対象は2019年1月〜2020年3月にLV外来を受診し,カルテの眼底写真より近視性黄斑症の国際分類のカテゴリー3,4と判定した8例を対象とした。平均年齢は77.0±11.1歳(55〜91歳),性別は全8例が女性であった。合併疾患は緑内障が2例4眼,角膜変性が1例2眼,黄斑円孔が1例1眼であった。視力・視野,身体障害者手帳(手帳)の等級,FVS,LVケアについて後ろ向き調査を行った。
結果:視力良好眼の視力は0.02〜0.3であった。視野は,5例で両眼の中心暗点もしくは傍中心暗点を,3例で片眼の中心暗点もしくは傍中心暗点を認めた。視覚の手帳は全員が取得しており,等級は1級2例,2級3例,4級2例,5級1例であった。FVSは4〜43(平均24±15)で,American Medical Association classを用い判定すると,class 4の全視覚障害が3例,class 3bの極度視覚障害が2例,class 3aの重度視覚障害が3例であった。LVケアでは4例で補助具が必要で音声図書・音声グッズの使用が適用となった。
結論:FVS判定では3例が全視覚障害に該当し,音声補助具が必要で,他5例もclass 3の極度視覚障害もしくは重度視覚障害に該当し,音声補助具が必要であった。
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