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増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド 2 角膜
周辺部角膜浸潤・潰瘍
著者: 稲垣絵海1 羽藤晋1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.87 - P.92
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・鑑別診断と治療方針の選択が重要である.
① 関節リウマチなどとの鑑別と,他科との連携
② 治療方針の決定:保存的治療,Brown手術,ドナー角膜を用いた手術(角膜上皮形成術,表層角膜移植術など)
クリニックから病院へ紹介するとき
・周辺部角膜浸潤を伴う疾患のうち,保存的治療で対処可能か,穿孔するリスクが高いかの見極めが重要である.以下は,Mooren潰瘍を示唆する高リスクな所見である.
① 急性発症
② 輪部に沿って生じる円弧状潰瘍
a)細胞浸潤を伴う,b)潰瘍は急峻な掘れ込みを伴う,c)透明帯を伴わない
③ 輪部に並行して潰瘍が進展
④ 毛様充血
以上の所見があった場合は急激に進行する場合があるので,可能であればその日のうちに病院に紹介する.その日のうちに紹介不可能な場合は,ベタメタゾンリン酸エステルナトリウムの1時間ごとの頻回点眼を処方し,状況に応じて紹介を行う.
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