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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科75巻11号

2021年10月発行

文献概要

増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド 4 白内障

眼内レンズ偏位・落下

著者: 市川浩平1 太田俊彦1

所属機関: 1順天堂大学医学部附属静岡病院眼科

ページ範囲:P.153 - P.158

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クリニック・病院から紹介/逆紹介するときのポイント

クリニックから病院へ紹介するとき

・眼内レンズ(IOL)落下例は手術の適応となるため直ちに病院へ紹介.

・IOL偏位例や明らかなIOL振盪例は,視力障害,単眼複視,グレアなどの自覚症状を認めることが多く,放置すると落下のリスクがあるため直ちに病院へ紹介.

・軽度のIOL振盪を認めても,視力障害,単眼複視,グレアなどの自覚症状を認めない場合は経過観察.

病院からクリニックへ逆紹介するとき

・視力の回復とともに眼内の炎症がほとんど消失して,一過性高眼圧,低眼圧,硝子体出血,囊胞状黄斑浮腫,網膜剝離,術後眼内炎などの合併症を認めないとき.

参考文献

1)太田俊彦:眼内レンズ偏位・落下の現状と対処法.日本の眼科90:116-124,2019
2)郡司久人・荒井香太・伊藤義徳・他:小切開から摘出可能な新しい眼内レンズ切断法.眼科手術23:603-607,2010
3)江口秀一郎:眼内レンズ交換.IOL & RS 25:183-189,2011
4)福岡佐知子・木下太賀・森田真一・他:カートリッジと鑷子による低侵襲IOL摘出法.IOL & RS 34:467-474,2020
5)太田俊彦:IOL偏位・脱臼に対する強膜内固定:T-fixation techniqueとL-ポケット切開法を併用した整復術.臨眼73:171-180,2019
6)太田俊彦:眼内レンズ強膜内固定術.臨眼68:1682-1690,2014
7)黒田浩平・太田俊彦・廣澤邦彦・他:Advanced T-fixation techniqueの術後成績.第36回JSCRS学術総会,東京,2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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