文献詳細
文献概要
増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド 4 白内障
眼内レンズ交換
著者: 鳥居秀成1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.159 - P.166
文献購入ページに移動クリニック・病院から紹介/逆紹介するときのポイント
眼内レンズ(IOL)交換が必要となるのは,大きく分けて次の2つの状況があり,①IOL混濁を伴う場合,②IOL混濁を伴わない場合,に大別される.①はIOL混濁によって視機能が低下している場合,②は患者がIOLの種類や度数変更を希望している場合などが該当する.以下の項目でもこの分け方で解説する.
クリニックから病院に紹介するとき
・IOL混濁を伴う場合:視機能低下がIOL混濁により生じている可能性が高く,患者がIOL交換手術を強く希望している場合.
・IOL混濁を伴わない場合:白内障手術後1か月程度経過しても,患者がIOLの種類や度数変更などによる交換手術を強く希望している場合.IOL交換に伴う合併症について患者が理解しており,それでも交換を希望しているとさらによい.
病院からクリニックに逆紹介するとき
・IOL混濁を伴う場合:IOL交換が問題なく終了し,IOLが囊内に固定できた場合.
・IOL混濁を伴わない場合:患者が希望する種類のIOLが挿入され,希望の見え方になった場合.
眼内レンズ(IOL)交換が必要となるのは,大きく分けて次の2つの状況があり,①IOL混濁を伴う場合,②IOL混濁を伴わない場合,に大別される.①はIOL混濁によって視機能が低下している場合,②は患者がIOLの種類や度数変更を希望している場合などが該当する.以下の項目でもこの分け方で解説する.
クリニックから病院に紹介するとき
・IOL混濁を伴う場合:視機能低下がIOL混濁により生じている可能性が高く,患者がIOL交換手術を強く希望している場合.
・IOL混濁を伴わない場合:白内障手術後1か月程度経過しても,患者がIOLの種類や度数変更などによる交換手術を強く希望している場合.IOL交換に伴う合併症について患者が理解しており,それでも交換を希望しているとさらによい.
病院からクリニックに逆紹介するとき
・IOL混濁を伴う場合:IOL交換が問題なく終了し,IOLが囊内に固定できた場合.
・IOL混濁を伴わない場合:患者が希望する種類のIOLが挿入され,希望の見え方になった場合.
参考文献
1)Lai JY, Chen KH, Hsu WM et al:Multiple elements in the deposits of opacified Hydroview intraocular lens. Am J Ophthalmol 139:1123-1125, 2005
2)Yamashita K, Hayashi K, Hata S:Toric Lentis Mplus intraocular lens opacification:a case report. Am J Ophthalmol Case Rep. doi:10.1016/j.ajoc.2020.100672, 2020
3)松島 博:白内障症例検討会 眼内レンズ混濁症例と対処法.日白内障会誌26:52-55,2014
4)Matsushima H, Nagata M, Katsuki Y et al:Decreased visual acuity resulting from glistening and sub-surface nano-glistening formation in intraocular lenses:A retrospective analysis of 5 cases. Saudi J Ophthalmol 29:259-263, 2015
5)鳥居秀成・根岸一乃:多焦点眼内レンズ導入後の問題点 多焦点眼内レンズ入れ替え症例の検討.IOL & RS 25:13-16,2011
6)Henderson BA, Yi DH, Constantine JB et al:New preventative approach for negative dysphotopsia. J Cataract Refract Surg 42:1449-1455, 2016
7)Makhotkina NY, Nijkamp MD, Berendschot T et al:Effect of active evaluation on the detection of negative dysphotopsia after sequential cataract surgery:discrepancy between incidences of unsolicited and solicited complaints. Acta Ophthalmol 96:81-87, 2018
8)Holladay JT, Zhao H, Reisin CR:Negative dysphotopsia:the enigmatic penumbra. J Cataract Refract Surg 38:1251-1265, 2012
掲載誌情報