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増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド 8 神経眼科
心因性視覚障害
著者: 清澤源弘1 小町祐子1
所属機関: 1清澤眼科医院
ページ範囲:P.333 - P.337
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《心因性(機能性)視覚障害の疑い方》
・視力低下を説明しうるだけの器質的所見がみられない.
・他覚的屈折値に対して裸眼視力値が不良,矯正視力が(1.0)に届かない,トリック法で健常視力が得られる,といった特徴的な所見がみられる.
・発症前に心因となりそうな精神的ストレスとなるエピソードが存在する.
クリニックから病院へ紹介するとき
・器質的病変をより確実に否定するために視覚誘発電位などの精密検査を必要とする場合.
・患者の心因を探り,取り除いていく目的で,小児科や精神科領域病院への紹介が必要.ただし,治療効果の確認のために,必ず眼科の併診を継続.
病院からクリニックへ逆紹介するとき
・心因要素が取り除かれる,または軽減して視覚障害が改善されたとき.
・心理支援の結果,心的ストレスが解消されることにより受診自体を必要としなくなるケースもある.
参考文献
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