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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科75巻11号

2021年10月発行

文献概要

増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド 8 神経眼科

心因性視覚障害

著者: 清澤源弘1 小町祐子1

所属機関: 1清澤眼科医院

ページ範囲:P.333 - P.337

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クリニック・病院で診るときのポイント・紹介/逆紹介するときのポイント

クリニックで診るとき

《心因性(機能性)視覚障害の疑い方》

・視力低下を説明しうるだけの器質的所見がみられない.

・他覚的屈折値に対して裸眼視力値が不良,矯正視力が(1.0)に届かない,トリック法で健常視力が得られる,といった特徴的な所見がみられる.

・発症前に心因となりそうな精神的ストレスとなるエピソードが存在する.

クリニックから病院へ紹介するとき

・器質的病変をより確実に否定するために視覚誘発電位などの精密検査を必要とする場合.

・患者の心因を探り,取り除いていく目的で,小児科や精神科領域病院への紹介が必要.ただし,治療効果の確認のために,必ず眼科の併診を継続.

病院からクリニックへ逆紹介するとき

・心因要素が取り除かれる,または軽減して視覚障害が改善されたとき.

・心理支援の結果,心的ストレスが解消されることにより受診自体を必要としなくなるケースもある.

参考文献

1)気賀沢一輝:心因性視覚障害の診断と治療.心身医学52:654-660,2012
2)小野田直子・小野木陽子・清澤源弘:心因性視覚障害をもつ小児への臨床心理的介入の試み.臨眼68:1503-1507,2014
3)岡 明:第4章 3歳児健康診査.コラム3 PARS-TRを用いた自閉スペクトラム症への気づき.改訂版乳幼児健康診査 身体診察マニュアル.70,2021 https://www.ncchd.go.jp/center/activity/kokoro_jigyo/shinsatsu_manual.pdf(閲覧日:2021年8月16日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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