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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科75巻11号

2021年10月発行

増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド

9 弱視斜視

外斜視

著者: 下條裕史1

所属機関: 1大阪大学医学部脳神経感覚器外科学(眼科学)

ページ範囲:P.350 - P.355

文献概要

クリニック・病院で診るときのポイント

クリニックで診るとき

・緊急紹介が必要な場合.

 ① 急性の斜視は基本的に病院へ紹介が望ましい.

 ② 脳動脈瘤による動眼神経麻痺による急性の外斜視が疑われる場合は超緊急!

・それ以外は基本的に急を要する場合は少ないが……

 ① 共同性かそうでないかはきちんと鑑別する.

 ② 共同性なら恒常化,複視の自覚,眼精疲労が強くなってきたら病院への紹介時期.

病院で診るとき

・クリニックの項目にもあるように脳動脈瘤による急性外斜視が疑われる場合は脳外科に緊急紹介.

・紹介状に情報が全く書いていない場合も多々あるので特にいつから発症したかはきちんと聴取すること.

・感覚性外斜視を否定するために,1回は散瞳して眼底疾患がないかどうかをきちんと診ること.

・経過をみていくうちに両眼視機能,特に立体視が悪化してきていないか注目.

参考文献

1)Goseki T, Ishikawa H: The prevalence and types of strabismus, and average of stereopsis in Japanese adults. Jpn J Ophthalmol 61:280-285, 2017
2)鶴留康弘・阿曽沼早苗・小嶋由香・他:フレネル膜プリズムの視機能への影響について.日視能訓練士協誌36:85-93,2007
3)馬渡 剛・牧野伸二・保沢こずえ・他:感覚性斜視に対する手術成績. 日視能訓練士協誌45:105-108,2016
4)Shimojo H, Kitaguchi Y, Asonuma S et al:Age-related changes of phoria myopia in patients with intermittent exotropia. Jpn J Ophthalmol 53:12-17, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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