文献詳細
文献概要
特集 前眼部検査のコツ教えます。
企画にあたって
著者: 井上幸次1
所属機関: 1鳥取大学医学部視覚病態学分野
ページ範囲:P.151 - P.151
文献購入ページに移動 前眼部は後眼部と違って直接見ることができるし,直接触れることができるので,いろいろな手法の検査を,しかも手軽に行うことができるという利点がある。そのため,さまざまな検査が開発され日常臨床で活用されている。
ひとことで前眼部検査といっても千差万別であり,塗抹検鏡や培養のようなサンプルを採取する検査もあれば,スペキュラーマイクロスコープやコンフォーカルマイクロスコープのような直接細胞や組織をみる検査,そして,前眼部OCTや波面収差計のようなデジタル化を強力に使用する検査もある。塗抹検鏡や培養のような古典的な検査では,技術的なハードルが高く修練を積む必要があるが,最近開発された検査は特別の技術がなくても容易にできそうではある。しかし,技術的なハードルが高そうな検査にも,こうすればうまくいくという秘訣があるはずであるし,容易にできそうな検査といえども,実際にたくさんの検査を行っている人にはそれぞれの密かなコツがあるはずである。また,検査がたくさんできて,情報が多いのはよいことではあるが,逆に情報が過多になると,得られたデータのどこを見てどう解釈するかということ,そしてこれをどのように診療に生かしていくかということが難しくなり,これらのポイントを熟知するには実は大変経験を要する。そして,そのポイントを知らずに誤った解釈を行ってしまうと,折角得られたデータが無駄になるだけでなく,逆に診断の足を引っ張ることにもなりかねない。
ひとことで前眼部検査といっても千差万別であり,塗抹検鏡や培養のようなサンプルを採取する検査もあれば,スペキュラーマイクロスコープやコンフォーカルマイクロスコープのような直接細胞や組織をみる検査,そして,前眼部OCTや波面収差計のようなデジタル化を強力に使用する検査もある。塗抹検鏡や培養のような古典的な検査では,技術的なハードルが高く修練を積む必要があるが,最近開発された検査は特別の技術がなくても容易にできそうではある。しかし,技術的なハードルが高そうな検査にも,こうすればうまくいくという秘訣があるはずであるし,容易にできそうな検査といえども,実際にたくさんの検査を行っている人にはそれぞれの密かなコツがあるはずである。また,検査がたくさんできて,情報が多いのはよいことではあるが,逆に情報が過多になると,得られたデータのどこを見てどう解釈するかということ,そしてこれをどのように診療に生かしていくかということが難しくなり,これらのポイントを熟知するには実は大変経験を要する。そして,そのポイントを知らずに誤った解釈を行ってしまうと,折角得られたデータが無駄になるだけでなく,逆に診断の足を引っ張ることにもなりかねない。
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