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臨床ノート
結膜小切開法で結膜下眼窩脂肪脱を治療した4例
著者: 高橋京一1
所属機関: 1たかはし眼科クリニック
ページ範囲:P.1037 - P.1041
文献購入ページに移動結膜下に生じる眼窩脂肪脱は外来診療でときどき遭遇するが,治療を受けずに放置されている症例もある。通常視機能障害を起こすことはないため治療の主な目的は整容である。壮年期以降の男性に好発するために整容目的の手術を患者側が希望しない場合もある。また,脂肪摘出後のヘルニア門閉鎖の際に手術操作が深部に及ぶため,眼球運動障害,眼球陥凹,球後出血などの合併症のリスクを考え,医師側も積極的に手術を勧めない場合も多いと考えられる。
最終目標を整容と考えれば,開瞼時に正面で脂肪脱がほぼみられなくなればよいと考えられる。もし,患者負担が少なく安全な術式で結膜下の脂肪を摘出できれば,眼科医も積極的にこの疾患の治療を勧めるようになるであろう。今回,結膜下眼窩脂肪脱に対して結膜小切開法で,脱出した脂肪を単純摘出した4例5眼を経験し,安全かつ有効な術式であったために報告する。
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