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特集 第75回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
読書用ロービジョンエイドの選定に関するアウトカム研究
著者: 新井千賀子1 小田浩一12 尾形真樹1 平形明人3
所属機関: 1杏林アイセンター 2東京女子大学現代教養学部 3杏林大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1408 - P.1415
文献購入ページに移動対象と方法:2018年2月〜2020年3月の期間中に読書用LVA選定を希望した13例。LVA選定前に杏林QOL評価,読み書きのニーズ聴取,MNREAD-J(読書評価)を実施し,LVA選定後にQOL評価を行い,LVA読書速度を測定した。
結果:10例がLVA読書速度で最大読書速度(MRS)の95%信頼区間の下限以上(MRS-2SD)の速度を示し,かつ読み書き領域のQOL(RW-QOL)が有意に改善した(p<0.05)。MRS-2SD未満の3例のうち2例はRW-QOLが改善せず,1例は速度が重要でないスポットリーディング目的であったためRW-QOLは改善した。
結論:より有効な読書用LVAを選定するためには,読書評価から得られたCPSをもとに拡大率を決定することに加えて,LVA読書速度とRW-QOL評価という2つのアウトカム指標が有効であることが示唆された。
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