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特集 第75回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
白内障手術中に角膜断裂が生じ創口拡大のため手術に難渋した脆弱角膜症候群の2症例
著者: 山口万里奈12 髙宮美智子2 國方彦志1 中澤徹1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室 2米沢市立病院眼科
ページ範囲:P.1459 - P.1464
文献購入ページに移動症例:2症例とも,白内障に対する超音波水晶体乳化吸引術中に,メインポートおよびサイドポートが断裂し,創口の拡大を認め手術に難渋した。2症例とも,菲薄化角膜(中心角膜厚<400μm),輪状白色強膜および青色強膜を有しており,BCSの特徴を認めた。
結論:術前検査でBCSと考えられる患者の白内障手術の際は,虹彩脱出・嵌頓のリスクを低減するべく,メインポートは強角膜切開で創口トンネルを長く作製し,灌流や吸引は低灌流圧で行うなど,手術手技に関して慎重な対応が求められる。
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