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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科76巻11号

2022年10月発行

文献概要

増刊号 最新臨床研究から探る眼科臨床のギモンQ&A 1 緑内障

急性原発閉塞隅角緑内障予防に対してレーザー周辺虹彩切開術はどの程度有用ですか?

著者: 酒井寛1

所属機関: 1浦添さかい眼科

ページ範囲:P.64 - P.68

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急性原発閉塞隅角症(APAC)を引き起こしやすいことが知られているAPACの反対眼,眼圧上昇や周辺虹彩前癒着をすでにきたしている原発閉塞隅角症(PAC)眼,緑内障性視神経症をきたしている原発閉塞隅角緑内障,小発作の症状のある原発閉塞隅角症疑い(PACS)眼などに対する薬物療法の予後は非常に不良なので,原則としてレーザー周辺虹彩切開術(LPI)を含む手術加療が必要です.最近発表された2つのランダム化比較試験の結果では,LPIには症状のないPACSからPACへの進行予防効果があることが示されました.一方,PACSからAPACへの進行予防効果は示されませんでした.

参考文献

1)Ritch R et al:Laser and medical treatment of primary angle closure glaucoma. Weinreb RN et al(ed):Angle Closure and Angle Closure Glaucoma. 37-54, Kugler Publications, Amsterdam, 2006
2)安田典子・他:原発性閉塞隅角緑内障の予後(第2報)眼圧に対する長期薬物治療の効果.日眼会誌92:1644-1649,1988
3)He M et al:Laser peripheral iridotomy for the prevention of angle closure:a single-centre, randomised controlled trial. Lancet 393:1609-1618, 2019
4)Baskaran M et al:The Singapore Asymptomatic Narrow Angles Laser Iridotomy Study:five-year results of a randomized controlled trial. Ophthalmology 129:147-158, 2022
5)Foster PJ et al:The definition and classification of glaucoma in prevalence surveys. Br J Ophthalmol 86:238-242, 2002
6)Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver. 3.0(https://minds.jcqhc.or.jp/s/manual_2020_3_0)(閲覧日:2022年8月2日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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