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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科76巻3号

2022年03月発行

臨床ノート

白内障術後惹起乱視の変化について

著者: 竹下哲二1 蕪龍大1 川下晶1 岩崎留己1 大城莉香子1 郷明日香2 松本栞音3

所属機関: 1上天草市立上天草総合病院眼科 2西日本教育医療専門学校視能訓練士学科 3九州保健福祉大学保健科学部視機能療法学科

ページ範囲:P.315 - P.317

文献概要

緒言

 トーリック眼内レンズ(toric intraocular lens:T-IOL)の乱視度数および挿入軸の決定には,レンズ製造各社のWEBカリキュレーターを用いるのが一般的である。その際,入力が必要な項目に術後惹起乱視(surgically induced astigmatism:SIA)がある。SIAは切開創の幅や位置,術式や手術器具によって術者ごとに異なるが,同じ術者でもT-IOL挿入時に使用するインジェクターによって違う可能性がある。したがって,WEBカリキュレーターへの入力のためにインジェクターごとのSIAをあらかじめ求めておくことが望ましい。

 今回筆者らは,現在T-IOLのない製品も含め,10種のインジェクターについてSIAをレトロスペクティブに調査したので報告する。

参考文献

1)Suganthraj V, Sekharreddy MR, Hegde SP:The Warren Hill calculator:A simplified online guide for surgically induced astigmatism calculation. J Clin Ophthalmol Res 8:38-39, 2020
2)石原久美子・貴嶋孝至・鈴木克則・他:強主経線切開による白内障手術の術後角膜乱視変化.IOL & RS 12:104-110,1998
3)大塚慶子・今井尚徳・中村 誠:2.0mm極小切開白内障手術における術創作成方法の違いによる術創健常性の比較検討—経結膜強角膜一面切開vs角膜切開.IOL & RS 31:617-622,2017
4)Hayashi K, Hayashi H, Nakao F et al:The correlation between incision size and corneal shape changes in sutureless cataract surgery. Ophthalmology 102:550-556, 1995
5)大内雅之:iSert micro 255とVivinex iSert XY1挿入による創口負荷の検討.IOL & RS 31:271-277,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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