icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科76巻4号

2022年04月発行

文献概要

特集 第75回日本臨床眼科学会講演集[2] 原著

涙道内視鏡の解像度

著者: 岩崎明美1 眞鍋洋一1

所属機関: 1大多喜眼科

ページ範囲:P.495 - P.500

文献購入ページに移動
要約 目的:涙道内視鏡の見え方に関して定量的な報告はない。5種類の涙道内視鏡の解像度を測定し,対象物との距離による解像度の変化を調べた。

対象と方法:涙道内視鏡はファイバーテック社MD10,DD10,FK10,CK10,HDの5種類を使用した。解像度判定にはEdmund Optics社のUSAF1951コントラストテストチャートを用い,チャートから0.5〜10mmの距離での空間周波数(単位:LP/mm)を測定・計算した。

結果:解像度の最高値および最高値の出た距離はMD10(8.00LP/mm,2.0mm,2.5mm),DD10(14.30LP/mm,1.0mm),FK10(14.30LP/mm,2.0mm,2.5mm),CK10(17.95LP/mm,1.0mm),HD(28.50LP/mm,1.0mm)であった。また,MD10とFK10の0.5〜1mm,およびDD10の4〜10mmは判定不能であった。

結論:解像度が高い順は,HD(組レンズ,近方焦点,15,000画素),CK10(組レンズ,近方焦点),FK10(組レンズ,遠方焦点)=DD10(単レンズ,近方焦点),MD10(単レンズ,遠方焦点)であった。涙道内視鏡の解像度向上には,①近方焦点>遠方焦点,②組レンズ>単レンズ,③高画素数>低画素数の3要素があると考えられた。

参考文献

1)鈴木 亨:涙道ファイバースコピーの実際.眼科45:2015-2023,2003
2)岩崎明美・眞鍋洋一:涙道内視鏡の距離による見え方の違いの検討.眼科62:617-620,2020
3)岩崎明美・眞鍋洋一:3種類の涙道内視鏡における焦点距離の比較.あたらしい眼科(投稿中)
4)杉本 学:涙道シース.眼科手術21:471-474,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら