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特集 第75回日本臨床眼科学会講演集[3]
新しいトーリック眼内レンズの軸ずれの検討
著者: 西村知久1 古賀和歌子1 中尾陽子1 大坪貴子1 樋田太郎1 美川優子1
所属機関: 1美川眼科医院
ページ範囲:P.649 - P.653
文献購入ページに移動方法:2017年11月〜2021年12月の期間に,同一の術前検査,術者,手術,術後検査下で水晶体再建術を施行し,XY1AT3-7(HOYA,XY1),ZCW150/225/300/375(Johnson & Johnson Surgical Vision,ZCW),SN6AT3-9(Alcon,SN)が挿入された各70眼を対象とした。IOLの軸位置はサージカルガイダンスを用いて決め,術翌日のIOL軸マーカー位置の回転と目標軸位置との差(絶対値)を算出し,比較検討した。
結果:平均軸ずれ量は,XY1群が4.5±4.8°,ZCW群が3.0±2.2°,SN群が2.4±1.7°と,XY1群はSN群より大きかった(p=0.016)。また,10°以上の症例はそれぞれ7眼,1眼,0眼であった。
結論:ZCW群とSN群は,XY1群に比べて軸ずれが少なかった。ZCW群は,支持部の摺りガラス形状が軸ずれへの抑制に有効であることが示唆された。SN群の軸ずれが最も少なく,高度な軸ずれもなかった。
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