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特集 第75回日本臨床眼科学会講演集[3]
ブリモニジン酒石酸塩・ブリンゾラミド配合点眼薬の有効性について
著者: 山田雄介1 徳田直人1 重城達哉1 塚本彩香1 豊田泰大1 北岡康史1 高木均1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.695 - P.699
文献購入ページに移動対象と方法:緑内障点眼薬を2剤以上併用している開放隅角緑内障患者を対象に,使用している緑内障点眼薬のうち,BMDとドルゾラミド(DRZ)の併用またはBMDとBZMの併用をBMD/BZM配合点眼薬に変更した群(切り替え群)と,BMDまたはBZMをBMD/BZM配合点眼薬に変更した群(追加群)に分けて6か月間観察した。
結果:切り替え群は21眼,追加群は15眼であった。眼圧は,切り替え群では変更前12.9±2.1mmHgが切り替え後6か月で12.6±1.7mmHgと有意差を認めなかった。追加群では,変更前17.0±4.3mmHgが変更後6か月で13.3±2.9mmHgと有意な眼圧下降が認められた。BMD/BZM配合点眼薬使用前の点眼内容別の眼圧推移は,BZMとBMDの併用からBMD/BZM配合点眼薬に切り替えた15眼の眼圧下降率は2.3%であった。DRZとBMDの併用からBMD/BZM配合点眼薬に切り替えた6眼の眼圧下降率は−5.5%であった。一方,BMDからBMD/BZM配合点眼薬に切り替えた11眼の眼圧下降率は18.6%であった。BZMからBMD/BZM配合点眼薬に切り替えた4眼の眼圧下降率は22.9%であった。両群ともに点眼継続が困難となる重篤な副作用は発現しなかった。
結論:BMDまたはBZMからBMD/BZM配合点眼薬への切り替え,BMD+BZMまたはBMD+DRZからBMD/BZM配合点眼薬への変更は眼圧下降効果において有効である。
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