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特集 第75回日本臨床眼科学会講演集[4] 原著
視神経網膜炎を呈した感染性ぶどう膜炎の4症例
著者: 濱野結貴1 眞下永1 祖父江茜1 梅本弓夏1 春田真実1 南高正1 大黒伸行1
所属機関: 1JCHO大阪病院眼科
ページ範囲:P.800 - P.806
文献購入ページに移動症例:症例1はベトナムから来日した32歳の男性。左眼の霧視と疼痛を自覚し,近医を受診のうえVogt-小柳-原田病(VKH)疑いとしてJCHO大阪病院眼科(当科)へ紹介された。症例2は65歳の女性。左眼の疼痛,霧視,歪視を自覚したため近医を受診し,VKH疑いとして当科へ紹介となった。症例3は76歳の男性。左眼の暗点を自覚したため近医を受診し,VKH疑いとして当科へ紹介された。症例4は72歳の女性。左眼の疼痛と視野異常を自覚したため近医を受診し,眼内悪性リンパ腫疑いにて当科へ紹介となった。
4症例ともに前房炎症はなく,黄斑から視神経乳頭近傍にかけて白色の脈絡膜浸潤病巣があり,脈絡膜の肥厚および黄斑部の網膜下液がみられた。ミノサイクリン塩酸塩とスルファメトキサゾール・トリメトプリム製剤の内服により自覚症状や他覚的所見は速やかに改善した。4症例のうち3症例では網膜下液が消退する過程で星芒状白斑がみられた。また,4症例のうち
結論:前駆症状やネコとの接触歴がない視神経網膜炎の診断に際しても,
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